売上分析が必要な理由と効果的な分析方法

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売上分析が必要な理由と効果的な分析方法

皆さんこんにちは 長崎県佐世保市にある経営コンサルティング会社 翔彩サポートです。

『なぜ、売上があがらないのか分からない』
『売上分析の正しいやり方が分からない』
『売上分析した結果、それをどう活用したら良いか分からない』

売上に伸び悩んでいる方やこれから売上を伸ばしていきたいと意気込んでいる方からこのようなご相談をいただきます。

売上を伸ばしたいという気持ちはどんな経営者でも思うでしょう。しかし、その伸ばし方が闇雲な対策を講じては結果が付いてくるのに時間を要してしまいますし、結果に繋がらないケースもあることでしょう。

そこでこの記事では、売上を伸ばす前に行う売上分析の必要性やその効果的な分析方法について、開業から経営をサポートする長崎県佐世保市の翔彩サポート、代表の広瀬が解説します。

これから起業を考えている方以外にも、すでに経営していて売上や利益が伸び悩んでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。弊社は、初回の無料カウンセリングを実施していますので、お気軽にご相談ください。

売上分析が必要な理由とは?

売上分析が必要な理由は、主に以下の2点です。

  1. 現状把握
  2. 目標設定

具体的な内容については、以下で詳しくご説明します。

現状把握

商品・サービス・売上高・利益率・部署別・個人別・顧客別など、現状把握のために細分化していくことで、どこにどのような課題があるのか見えてきます。

自社のボトルネックが見えてくると、ワークフローの中で業務の停滞や生産性低下の要因を招いている工程や箇所の改善につながるでしょう。

目標設定

目標設定を行うことで、社員がゴールに対して「どんな方法で課題解決できるか」「どうすれば売上につながるのか」など、企業全体が同じ方向を目指して進んでいけます。

たとえば「利益を〇%あげる」や「売上前年比率〇%を目指す」など、具体的な数字をあげることです。

売上分析が現状把握と目標設定の差を視覚化してくれます。企業が取り組む内容が明確になれば、効果的に売上向上につなげられるでしょう。

売上分析を行うことのメリット

売上分析を行うことのメリットは、主に以下の5点です。

  1. 適切かつ明確な目標が設定できる
  2. 商品・顧客による収益性の違いがわかる
  3. 販促活動の効果が把握できる
  4. 市場トレンドの理解につながる
  5. 営業担当のモチベーション向上につながる

具体的な内容については、以下で詳しくご説明します。

適切かつ明確な目標が設定できる

売上分析は、企業が売上目標を設定する際の大きなヒントとなります。企業の成績を伸ばし続けるためには、適切かつ明確な目標設定が欠かせません。適切かつ明確な目標とは、低すぎず確実に達成できる数字のこと。売上データを分析することで、現状を的確に把握することができるため、自ずと目標設定の数値も現実的なものとなるのです。

売上分析から導き出された数値を組み込むことで、昨年度から今年度にかけての売り上げ推移や、その推移の原因を明らかにしながら目標の設定を行うことができます。事実に基づいた目標は、従業員にとっても納得感のある目標となるため、結果的に生産性の向上にもつながってくるのです。

商品・顧客による収益性の違いがわかる

商品別や顧客別などの条件を設定して売上分析を行うことで、どの商品・顧客の収益性が高いのかがわかる
ようになります。営業の世界では結果の8割は全体の2割の要素によって決まるという、「パレードの法則」を用いるケースが少なくありません。

このパレードの法則を見つけ出すためにも、売上データの分析は有効。収益性の高い商品はどれなのか、ロイヤルカスタマーとなりうる顧客は誰なのかを見つけ出すことは、より精度の高い営業戦略を立てる上でも重要なポイントとなります。

販促活動の効果が把握できる

販促活動に対する効果の測定は、これらにかかるコストを見直す上でも非常に重要。売上分析は、販促効果の測定手段としても活用可能です。

販促活動別や店舗別、担当者別などの条件下で売上データの分析を行うことで、それぞれの効果が数値として表れます。今の販促活動に効果がないということがわかれば、販促の方向性を大きく転換することもでき、結果的に販促にかかるコストの見直しにもつながっていきます。

市場ニーズの動向が理解できる

市場ニーズの動向が理解できれば、売り込む商品や業界、年齢層などが明確になります。市場の動向にもとづき、マーケティング施策を立てていき、最短で効率的な売上方法を見つけられます。

万が一、売上が思うように伸びない場合、自社製品が市場ニーズに合っていないかもしれません。すばらしい製品やサービスを開発しても、市場ニーズがなければ売れません。

売上分析を細かく行い、市場ニーズの動向を理解したうえで、販売戦略を立てていきましょう。

営業担当のモチベーション向上につながる

売上データをもとに、顧客や市場ニーズの分析を行った結果、営業担当の成果につながることで担当のモチベーションは向上するでしょう。

たとえば、自社商品に対してマーケティング活動が正しく行われていた場合、顧客の購買意欲が高まります。そのため、営業担当は的外れな商品をPRすることなく、顧客ニーズに寄り添った営業が行え、売上向上に貢献できます。

営業担当者として評価されることで、仕事へのモチベーションが向上することは、人材確保の面でも重要になります。

売上分析に効果的な6つの手法

売上分析を行うことのメリットは、主に以下の6点です。

  1. ABC分析
  2. RFM分析
  3. アソシエーション分析
  4. 要素分解
  5. クロス集計分析
  6. 重回帰分析

具体的な内容については、以下で詳しくご説明しま

ABC分析

商品・サービス等を売上の高い順に並べ、A・B・Cとランク付けすることでどの商品が売上に貢献しているのかを判断するためのフレームワークです。パレートの法則をもとに考えられた手法で、重点分析とも呼ばれています。

売上を拡大するには、売上に占める割合の高い商品・サービスの販売戦略から優先的に行うのが効率的なので、ABC分析によって、注力すべき商品・サービスを見つけましょう。A・B・Cの各ランクは、一例として商品・サービスを売上金額順に並べた上で、累計売上割合を算出し以下のように分類できます。

A:累計売上割合が70%以上(売上比率が高い)
B:累計売上割合が11~20%(売上比率が中程度)
C:累計売上割合が1~10%(売上比率が低い)

この手法は、商品別だけでなく、営業所別・営業スタッフ別・地域別など、切り口を変えて活用できます。

RFM分析

RFM分析とは、Recency(最新購入日)・Frequency(購入頻度)・Monetary(購入金額)の3つの指標をもとに顧客をランク付けする手法です。

ランク付けデータから、どのような顧客かを推測し、的確にアプローチしていきます。R・F・Mのランクが徐々に高くなっている顧客であれば、自社商品への興味関心があると判断し、継続して購入してもらうための行動を起こす必要があります。

一方、RやFが低い顧客には、あらためてアプローチしていく方法や再度現状を把握して、購買意欲を高めてもらう方法を考えていきます。

アソシエーション分析

アソシエーション分析とは、購買データやアンケート、会員登録などのビックデータから関係性を見つけ出す分析手法です。

たとえば「〇〇の商品を購入した人は、××の商品も購入する可能性がある」と仮説を立てたうえで、戦略を練っていきます。

その結果、あらたな顧客層を見つけ出せたり、既存の売上が倍増する可能性があります。

自社が保有するビックデータから深堀することで、関連性がないと思われていた商品や顧客に共通点が生まれてくるかもしれません。

要素分解

要素分解は、売上の要素を細かく分けていくことで、売上拡大や売上減少が起こる原因を紐解くフレームワークです。売上は、「顧客単価」「顧客数」「購入頻度」、さらに「商品単価」「リピーター数」などの要素に分解できます。

それぞれがどう掛け合わさって売上を作っているのかが見えれば、なぜ売上が上がるのかもしくは下がるのか、原因を特定できます。たとえば、顧客数と購入単価には変化がないものの、購入頻度が上昇して売上が向上した場合、顧客のロイヤルティが上がり、企業のファンが増えたと考えられるのです。

逆に売上が下がった場合、どの要素の課題を解決すれば売上向上につながるのか、今後打つべき施策も見えてきます。

クロス集計分析

クロス集計とは、設問に対して得られた多量のデータのうち、2つまたは3つほどの項目を掛け合わせて分析を行う集計手法です。

一方、項目を掛け合わせない集計方法は単純集計(GT:グランドトータル)と呼ばれています。

市場調査を行う際は、アンケートを活用してデータ分析されることが一般的です。データを表やグラフにまとめると、商品やサービスに関する傾向や特徴が視覚的に理解できます。

たとえば、クロス集計分析を活用すると「Aのサービスを使ったことがありますか」という質問に対して「はい」「いいえ」の回答と合わせて年齢や性別、職業別などの要素を掛け合わせて分析します。

より細かく傾向や特徴を把握することができるでしょう。

重回帰分析

重回帰分析は、ある成果に対する複数の要素をもとに、どの要素がどれくらいの影響を与えているのか分析する手法です。成果を目的変数、要素を説明変数と呼びます。

目的変数が「売上」であれば、説明変数は「顧客単価」「販売数」「顧客数」「販売経路」「営業スタッフ」「販売時間」「地域」などが挙げられます。重回帰分析を行うことで、各説明変数が目的変数に与える影響を数値化できます。影響度の高い要素にアプローチすれば、効率的に成果を得られるでしょう。影響度合いの数値は、システムやツールを使うことでスムーズに算出することができます。

また、説明変数を変化させることで成果を予測することにも使用されます。どの要素をどう変化させれば目標の売上に達するかをシミュレーションして、適切な施策を検討することが可能です。

まとめ:専門的な売上分析を行いたいなら、経営全てをサポートできる翔彩サポートまで

これまで、売上分析が必要な理由や売上分析のメリット、売上分析の方法までをお伝えしてきました。

色んな手法がある中でどれを使って分析をはじめたら良いかわからないと疑問を持った方も多いと思います。その場合は、業種別に専門的な売上分析を行うことができる翔彩サポートへご相談ください。

売上分析を行った後、現状や今後の改善ポイントをお伝えします。

上記以外にもご不明な点等ございましたら、翔彩サポートまでお気軽にご相談ください。

監修者情報

経営コンサルタント         翔彩サポート 代表 広瀬祐樹

【経営分析×経営アドバイス×財務管理】による永続的に繁栄する経営体制を支援。

経営について悩んでいることがあれば、どんなことでも構いません。お気軽にご相談ください。