個人事業主が法人化する時に注意すべきこと
皆さんこんにちは 長崎県佐世保市にある経営コンサルティング会社 翔彩サポートです。
『個人事業主から法人化するときに注意することはありますか?』
『法人化すると面倒なことが増えると聞いたのですが本当ですか』
『法人化してもあまりメリットを感じられることが無かった』
弊社にはこのようなご相談をいただくことは少なくありません。
実際に、個人事業主から法人化しても望んでいた大きなメリットが得られないケースもあります。
そこでこの記事では、法人設立を自分だけで行わない方が良い理由と法人化する際の注意点、納得した法人化を実現するための方法について、開業から経営をサポートする長崎県佐世保市の翔彩サポート、代表の広瀬が解説します。
個人事業主から法人化される方以外にも、法人から開業を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。弊社は、初回の無料カウンセリングを実施していますので、お気軽にご相談ください。
法人設立を専門家へ頼った方が良い理由とは?

法人設立をする際に専門家へ相談した方が良いと言われる理由は、主に以下の3点です。
- 法的手続きの複雑さを回避
- 資金調達のサポート
- 経営戦略の相談
具体的な内容については、以下で詳しくご説明します。
法的手続きの煩雑さを回避
会社設立の手続きは、準備や設立後にやることも含めると時間や労力が多くかかります。
自分で会社設立を行えば、専門家に支払う報酬費用がかからないのでコストを抑えることができますが、デメリットもあります。
たとえば、手続きを間違えてしまい希望日に登記が完了しない、設立後に提出しなければいけない書類を忘れてしまう、などのミスが起きる可能性があることです。
一方で専門家に依頼すれば、時間や労力を削減できるばかりか、電子定款を利用すれば設立費用を節約できる場合もあるのです。ミスなく確実に、時間や労力をかけずに会社設立ができるというのは、大きなメリットになります。
会社設立に関する手続きは一般的に、行政書士、司法書士、税理士のいずれかに相談します。専門家ごとに扱える分野が異なりますので、目的に合った専門家に依頼しましょう。
資金調達のサポート
資金調達は専門家に依頼することで、書類の準備や作成の手間が少なくなり、面談のサポートなどもお願いすることができるなど、一人で進めるよりも安心して融資を受けることができるメリットがたくさんあります。
資金調達に悩んだ場合には、認定支援機関を取得している資金調達の専門家に相談することをお勧めしますが、翔彩サポートへご相談いただくと全てワンストップで進めることができます。
経営戦略の相談
法人設立に伴う経営戦略やビジネスプランについても、専門家に相談することができます。市場動向や競争環境に関する情報提供、成長戦略の策定支援など、経営全般に関するアドバイスを受けることができます。
翔彩サポートはここが本業であるとともに、その他業務を丸投げできることが大きなメリットです。
また、税金だけに限らず経営に関する最新情報を提供していますので、遅れの無い経営を行うことが可能になります。
法人化する際の注意点

法人化する際の注意点は、主に以下の5点です。
- 設立費用の負担
- 帳簿処理の煩雑化
- 社会保険の加入義務
- 経営者の役員報酬
- 株主総会と取締役会の開催
具体的な内容については、以下で詳しくご説明します。
設立費用の負担
個人事業主は、開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)を所轄の税務署に提出することで開業することができ、手続きにあたっての費用はかかりません。
一方、法人の場合は、会社の設立にあたって定款の作成や役員の選任などを行う必要があります。とくに株式会社を設立する場合は、公証役場にて定款の認証を受ける必要があるため、設立が完了するまでには一定の時間がかかります。
また、法人は設立時に「登録免許税」がかかることも大きな違いです。個人事業主は費用をかけずに開業することが可能ですが、株式会社の場合は最低15万円、合同会社の場合は最低6万円の登録免許税が発生します。
帳簿処理の煩雑化
法人化の注意点で見落としがちなこととして、手続きや事務作業が増えて煩雑になったということも挙げられます。法人化すると、設立手続きや社会保険の手続き以外にも、さまざまな事務作業が発生します。
例えば、法人の決算や税務申告は個人の確定申告に比べて手続きが複雑なので、専門的な税務知識がないと自力で行うのは困難です。そのため、法人の決算申告は税理士に依頼することが一般的ですが、それでも個人事業主より事務作業は増えるでしょう。さらに、株式会社なら、株主総会の開催や決算公告なども必要です。
煩雑な事務作業のために本業が圧迫されてしまうと、法人化を後悔することになりかねません。
社会保険の加入義務
社会保険とは、厚生年金・健康保険・介護保険・労災保険・雇用保険など、公的保険における総称のことです。「健康保険+厚生年金」のみを指し、狭義に用いられる場合もあります。
企業は設立後、健康保険法第3条・厚生年金保険法第9条などの法律によって、以下の社会保険に加入することが義務づけられています。
・健康保険
・厚生年金
役員や従業員の人数には関係なく、一人社長の場合でも一定以上の報酬(給与)があれば社会保険に加入しなければなりません。仮に従業員を雇用していなくとも、法人化と同時に加入義務があります。
なお、労災保険や雇用保険に関しては、従業員をひとりでも雇用している場合は加入が義務付けられるため、会社設立時の状況に応じて加入が必須の社会保険の範囲が異なります。
社会保険への未加入が発覚した場合、最悪のケースでは、過去2年にさかのぼって保険料(延滞金を含む)を徴収されたり、罰則を受ける可能性があります。それぞれの制度の仕組みや、実際にかかるコストを把握して、加入漏れや未加入によるリスクを防ぎましょう。
経営者の役員報酬
役員報酬は、わかりやすくいえば役員の給与のようなものです。
しかし、従業員の給与と役員報酬では、税法上の扱いや決め方のルールが異なります。
役員報酬は原則として年度を通じて一定であり、増額または減額は株主総会で決める必要があります。また、従業員の給与は、原則として全額を損金として計上できますが、役員報酬を損金計上するためには一定のルールを守る必要があります。
損金とは、経費のように会社の利益から差し引けるお金のことで、役員報酬を損金計上できれば、その分法人税を少なくできます。
ただし、法人税を減らそうとして役員報酬を増やすと、役員個人の所得税が増加し、トータルでの納税額はかえって増えてしまうケースがあります。そのため、役員報酬は、税理士など専門家と相談したうえで適正金額を決めた方がいいでしょう。
また、会社の資産や生命保険料といった「役員個人の利益になるもの」を非金銭報酬といい、こちらも役員報酬とみなされる場合があります。
株主総会と取締役会の開催
株主総会を開催したことにして議事録だけ作成しているケースなどのように株主総会を開催していないとどうなるのでしょうか?
もし,株主総会が開催されておらず,株主総会で決議すべき事項が決議されていなかったような場合には,株主等から株主総会決議不存在確認の訴え(会社法830条1項)を提起され,結果としてその事項に関する会社の活動に支障が生じるおそれがあります。
この訴えは,決議不存在を確認することについて法的な利益がある者なら誰でも,いつでも,提起できます。
不存在確認の認容判決が下ると、最初からその決議がなかったものと扱われることになり,すべての法律関係が覆されてしまいます。
このように,株主総会を開催しないと非常に大きなリスクが発生します。
納得した法人化を実現するための方法

納得した法人化を実現するための方法は、主に以下の5点です。
- 明確な法人化の目的と目標の設定
- 専門家との連携
- 徹底した事業計画の策定
具体的な内容については、以下で詳しくご説明します。
明確な法人化の目的と目標の設定
なぜ、法人化をするのかという目的を明確にしましょう。とりあえず、名前だけでも法人の方が良いからといった適当な理由はやめましょう。そして、具体的な目標を設定するようにしてください。
経営をしていると、日々の業務に追われて本来の目的を見失ってしまうものです。より具体的かつ数値化した目標を設定しましょう。
これによって、法人化後の方向性が明確になり、組織全体で共有でき、達成すべき具体的な目標があることで、社員全員が同じ目標に向かって努力できます。
専門家との連携
何もかも自分一人で進めていくのには限界があります。
法的手続きや税務に関するアドバイスは司法書士や税理士を頼り、経営戦略やビジネスモデルの構築に関する専門的な助言は経営コンサルタントから受けるとビジネスの実現スピードは飛躍的に上がります。
法律や税務のリスクを軽減し、適正な手続きを行えることに加え、専門家の知識と経験を活用することで、スムーズかつ効果的な法人化が可能となります。
翔彩サポートでは、これらの問題を一元サポートすることができます。
徹底した事業計画の策定
ターゲット市場や競合分析を行い、法人化後のビジネスチャンスを見極める必要がありますが、机上の空論にならないよう事業計画を数値に落とし込みましょう。法人化に伴う初期費用や運転資金の見積もりを行い、必要な資金調達方法を計画します。
まとめ:成功のための法人化なら経営全てをサポートできる翔彩サポートまで
法人化をすることは、誰にだって自分でできることではあります。
しかし、法人化した後も永続的に繁栄する企業としていくためには、法人化の前から色んなことを考えて物事を進めなければいけません。法人化を経験したことがない方はどこに注意して進めていけば良いか分からないことも多いかと思います。
これまで開業を支援してきた翔彩サポートでは、円滑な法人化はもちろんのこと、経営を繫栄させていくための支援も合わせて行うことができます。
上記以外にもご不明な点等ございましたら、翔彩サポートまでお気軽にご相談ください。
監修者情報

経営コンサルタント 翔彩サポート 代表 広瀬祐樹
【経営分析×経営アドバイス×財務管理】による永続的に繁栄する経営体制を支援。
経営について悩んでいることがあれば、どんなことでも構いません。お気軽にご相談ください。