売上予算

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売上予算

皆さんこんにちは 長崎県佐世保市にある経営コンサルティング会社 翔彩サポートです。

今回は「売上予算」について解説します。

売上予算とは?

販売予算(売上予算)は、営業活動によって生じる売上の期待値を提示する予算であり、売上予測から組み立てられるのが一般的であり、また業務・オペレーションのマスター予算において最も基礎となる要素でもあります。
通常月次もしくは四半期単位で作成され、目標値として金額と販売数量の双方を含みます。販売予算を策定する上では、市場分析、過去の傾向分析、及び事業開発の情報や顧客データ・受注データなどの社内の情報についての分析も必須です。

その他の予算

企業が将来の経営ビジョンに基づいて設定した利益目標を達成するために、予測される収入と企業活動に必要な支出に基づいて定められた計画のことを「予算」と言います。
予算の種類として以下の4つが挙げられます。

  • 売上予算:予測される売上に基づいた目標
  • 利益予算:売上から経費・原価などを差し引いて算出した目標
  • 原価予算:商品・サービスの提供のために必要になる原材料の費用
  • 経費予算:人件費・交通費などの企業が継続して活動していくために必要な費用

企業が持続的に成長していくためには、「利益を生み出して投資を行うサイクル」が必要です。予算を立てることで「企業が目指す目標」が明確になり、達成に向けた営業活動の進捗の管理や修正が可能になります。

売上予算と売上予測の違い

売上予算と売上予測は似たような言葉であるため、同じような意味として使いがちな用語です。しかし、それぞれの意味には大きな違いがあります。
シンプルに表すと、予算は現実的な数値に基づく「目標」であり、予測とは将来のある時点で得られる収益の「見込み」となります。
例えば、ある製造メーカーが「今年発売した新商品を、来年は年150%の売上に成長させたい」と考えたとします。この時に掲げられた「年150%の売上」が予算(目標)です。

売上予算を立てる目的

「売上予算」は経営のかじ取り・見直しを目的として決めます。企業は「利益が出るといいな」のように甘い考えで経営していくものではなく、しっかりとした経営指針や目標が必要です。
売上予算は、「このくらい利益を出す」とあらかじめ決めておくことによって、どう進んでいけばいいかの道筋を示す役割を果たします。
また、経営の見直しをする役割も担っています。実際に出てきた数字と作成した予算を比較すると、取り組むべきことや向き合わなければいけない課題が浮き彫りになり、今後の予算達成に向けた方針の決定が可能です。
さらに、売上予算を決めておけば、仮に目標を達成できなくても改善すべき点を検討しやすくなります。短期のスパンで課題を見つけられると修正にもそれほど時間は要しません。

売上予算の立て方

トップダウン方式

トップダウンとは、意思決定が最高レベルで行われるマネジメントスタイルのことを指します。
つまり、チームやプロジェクトのマネージャーが意思決定を行い、それがヒエラルキー構造を介してチーム全員に伝達されていく仕組みのことです。このスタイルは、プロジェクト、チーム、さらには会社レベルで適用することができ、それぞれのニーズに応じて調整することができます。

ボトムアップ方式

ボトムアップとは、日本語でいえば「下意上達」という意味です。企業の下層部のメンバーの提案を上層部が吸い上げることで意思決定をするスタイルを指します。
現場で実際に動くメンバーの現状や意見を反映できるので、現場に寄り添った意思決定ができるという特徴が挙げられます。一方、意見や提案をまとめるのに時間がかかりやすくなるほか、より現実的な予算を立てることになるため、成長の鈍化につながらないように注意しなくてはなりません。

予算をたてる流れ

1必要な利益や目標利益を算出する
2人件費や経費などのコストを算出する
3本社負担の費用や変動費を用いて算出する

予算管理とそのメリット

予算管理とは「限られた資源で利益を最大化するための管理」のことです。前述のように、予算にはさまざまな種類がありますし、組織全体の人間が関わっています。そもそも予算を立てる理由は、会社の利益目標や売上目標などさまざまな目標を数値化して、目で追えるようにするためのものです。しかし、予算編成を組むだけでは意味がありません。最も重要なことは「予算を達成すること」です。

そのために欠かせないのが予算管理であり、予算の進捗を追いかけて、差異があれば分析し、問題があれば改善します。そうした予算達成に向けて数値管理していくことが、予算管理です。予算管理を実施することで、以下のようなメリットがあります。

予算進捗を定期的にチェックすることから、問題がある際は即座に軌道修正できる
予算目標が明確になり組織全体のモチベーションが上がりやすい
投資家などのステークホルダーに対して中長期的な予算計画を明示できる

まとめ

売上予算の決定は、経営の安定や課題・問題の早期発見につながるため、企業が成長するための大きな役割を担っています。
ただし、単に売上予算を決めればいいという訳ではなく、目標利益やコストの算出をしっかり行ったうえで、具体的な数値を設定しなくてはなりません。
また、売上予算の決定後も進捗具合を定期的に確認し、必要であれば計画の修正を実施することも大切です。
売上予算を決定する流れや注意点を理解して、自社の発展に役立てていきましょう。
上記の内容以外にもご不明な点等ございましたら、翔彩サポートまでお気軽にご相談ください。

監修者情報

経営コンサルタント         翔彩サポート 代表 広瀬祐樹

【経営分析×経営アドバイス×財務管理】による永続的に繁栄する経営体制を支援。

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