売上高成長率

経営情報

売上高成長率

皆さんこんにちは 長崎県佐世保市にある経営コンサルティング会社 翔彩サポートです。

今回は「売上成長率」について解説します。

売上成長率とは?

売上高成長率とは、会社の成長性を示すもっとも基本的な指標です。
売上高成長率が高いほど会社の規模が大きくなっているといえます。

また、「売上高伸び率」とも呼ばれ、基準年度と当年度の売上高を比較することで会社の成長性を表しています。

売上高の成長を指標化することで、自社の売上高の伸び率を数値として認識できるのはもちろん、同業他社の平均値と比較することも可能となります。

成長している会社は、売上高が基準年度に比べて増加する傾向があるため、売上高成長率が高くなります。

売上高成長率の出し方

当期の売上高を前期の売上高で割り、百分率で表しますが、売上高とは、会社の成長性や規模の拡大をはかる要素のひとつとしてあります。

一般的に、売上高が前期よりも増えれば増収と見なされ、会社の活動量も大きくなっているとされています。

単年の数値だけではなく、複数年の数値の変動に注目して継続して成長をしているかを確かめることが重要だとされています。

従って、当期の売上高成長率だけで判断するのではなく、過去5年間程度の数値の変化をもって判断するのが好ましいでしょう。

なぜなら、変動を見ることで毎年安定した成長を続けていて今後も成長が望めるかどうかや、毎年売上高が伸びているものの成長が鈍化している局面にあるのかどうか、売上高の増減が一過性のものか・構造的なものなのか等が読み取れるからです。

売上高成長率 = 売上高増加額 ÷ 基準時点での売上高 × 100

売上高成長率(伸び率)はなぜ重視されるのか?

売上高は利益の源泉であるため、売上高が増加すればするほど、後々に稼得する利益も拡大すると考えられます。
さらに、会社の継続的な成長に必要となる広告宣伝費や人件費等に投下できる金額も売上の成長と共に拡大します。
従って、売上高の成長は、今後の企業の拡大を予測する際に非常に重要な情報となります。

売上高成長率の目安

それでは、売上高成長率の目安はどのくらいなのか見ていきましょう。

超優良水準
安全水準
準危険水準
危険水準
超危険水準

超優良水準:成長率6%~20%

売上高成長率が6~20%の範囲内に収まっていれば超優良水準になります。

この水準で売上が推移していれば会社は着実に成長すると言えるでしょう。

現在の取り組みを積極的に継続展開すれば益々の売上成長が望める可能性が高いです。
また、この水準で成長している時は、会社のサービスを低下させないために、組織や経営管理面の体制強化を同時に進める必要があります。

安全水準:成長率0%~5%

成長率が0〜5%の範囲内であれば安全水準といえます。

経営的には安定することが多いため、何か抜本的な対策が必要というわけではありません。

堅調に成長を続けながら、できるだけリスクを排除して、さらなる成長を目指しましょう。
また、超優良水準からの降格であれば、新たな取り組みを検討する必要があります。

準危険水準:成長率-1%~-10%

成長率が -1%〜-10%の状態を準危険水準と呼びます。

前期と比べて売上高が落ちている状態なので、このままの状態が続いてしまうと業績がどんどん傾いていくことになりかねません。

なぜ売上高が落ちてしまったのかを丁寧に紐解きながら、次の期では回復できるように万全な対策を打っていく必要があります。

危険水準:成長率-11%~-20%

成長率が -11%〜 -20%の状態と、+21%以上の状態を危険水準と呼びます。

-11〜 -20%の状態は、業績低化が深刻な状況です。

赤字経営に陥っていることも多く、キャッシュアウトが見えてしまっていることも珍しくありません。ただちにコストカットを進める必要があるので、黒字化のために可能なことを探していきましょう。

逆に、成長率が高すぎるのも危険な状態です。

抱えている問題を軽視していると市場から一発退場となってしまうリスクもあるため、慎重に対処していきましょう。

もちろん、危険水準に分類されるからといって、この状態が100%悪いかというとそうでもありません。

数字を当てはめた基準においては危険水準といえますが、実際に危険かどうかは社内を見渡せばいくらでも情報が入ってくるため、実際の状態を見ながら本当に危険か、さらに成長に向けて踏み込んでいくべきかを判断しましょう。

超危険水準:成長率-21%以下

売上高成長率が-21%以下であれば超危険水準になります。

会社は赤字経営で、資金繰りにも支障が出始めていることを指し、恐らく、倒産の可能性が極めて高いでしょう。
この水準まで売上が落ち込んでいる場合は、待ったなしで会社再建の手を講じる必要があります。

まとめ

売上高成長率は、投資家や銀行などが会社の成長性を判断する際に用いられます。

また、会社が掲げる戦略や目標を達成できているかを評価するためにも利用されます。
水準を目安に上手く困難を回避しながら成長を続けていけるように努力していきましょう。

上記の内容以外にもご不明な点等ございましたら、翔彩サポートまでお気軽にご相談ください。

監修者情報

経営コンサルタント         翔彩サポート 代表 広瀬祐樹

【経営分析×経営アドバイス×財務管理】による永続的に繁栄する経営体制を支援。

経営について悩んでいることがあれば、どんなことでも構いません。お気軽にご相談ください。