経営数値分析は、経営者にとっての必須項目?経営数値分析のコツを学ぶ
皆さんこんにちは 長崎県佐世保市にある経営コンサルティング会社 翔彩サポートです。
経営者の皆さん、経営分析が何かをご存じでしょうか。
簡単にいうと、決算書や財務諸表から企業の経営状況を客観的に分析することです。
自社の財務情報のほか、競合他社の動向や市場シェアの変化など、外部要因をもとにした分析を行うとより良いでしょう。
この記事でお話しする経営数値分析では「収益性」「安全性」「生産性」「成長性」が分析できるさまざまな経営指標を財務諸表や決算書から算出します。
経営戦略を策定する際、自社の課題や改善点を整理するために活用される経営分析。
その重要性はわかっていながらも、具体的に何を分析すればいいのか、どのような効果があるのか、正確に理解できていない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、経営分析の定義に始まり、具体的な指標の見方やメリット、分析におけるポイントなどを解説します。
そもそも経営数値分析とは何か?
現在の企業の経営状態をさまざまな観点から分析することです。
一定期間の経営成績を見るための損益計算書や一定時点における経営状態を見るための貸借対照表などの財務諸表をもとに行われます。
企業の経営状態が客観的な数値で示されますので、財政状態や運営成績などを把握しやすくなることが大きな目的です。
また、定期的に経営数値分析を行うことによって客観的な視点から数値の推移を把握できる点は大きなメリットだといえるでしょう。
業績の改善や悪化を判断でき、必要であれば早急に対応することができることは経営にとっては非常に重要です。
企業の安全性や成長性を判断できるため、投資家や金融機関などの投資判断に役立つに違いありません。
経営分析の目的には、大きく分けて「自社の現状の把握」と「自社の問題点の発見・改善」の2つがあります。
経営分析を行うと今の会社の状況を客観的に数値や指標で確認すること可能となります。
そのため、経営成績や財政状況などを冷静に判断でき、自社の問題点を的確に把握することで改善策を立てることができます。
経営者の中には、過去の経験や勘を頼りに、自社の問題点を把握しようと考えるケースも多く、現代は変化が早く経験や勘だけではその変化に対応できないリスクもでてくるのは当たり前です。
経営分析は、経験や勘よりも敏感に自社の業績や時代の変化をとらえることができますので、会社の弱みだけでなく会社の強みを把握できるのもメリットの一つです。
会社の弱みと強みの両方を把握できれば弱みについては改善を行い強みについては、それを活かしていく施策を展開することが期待できるでしょう。
経営数値分析と財務諸表分析は違う?
経営分析と似ている言葉に財務分析があります。
経営分析は「自社の現状の把握」と「自社の問題点の発見・改善」を目的としている分析です。
会社の経営に焦点をあてて分析をするもので経営の数値で表せない部分を情報として読み取るものでありますが、財務分析は、財務諸表分析ともいい財務諸表をもとにした分析のことをいいます。
決算書などの財務諸表の数字を使い会社の収益性や財政状況の安全性などを分析していくのが財務分析。経営分析も財務諸表の数字をもとに分析するが、数字だけでは読み取れない経営の定性的な情報も含めて分析をしていきます。
時代に合わせて財務分析も変化してきており、現代では昔からの定量的データだけの分析をするケースと定量的データから経営の定性的な情報も合わせて分析していくケースの2つがあります。後者の場合、経営分析とほとんど同じ分析となるため、経営分析と財務分析の違いは、徐々になくなってきているといえます。
経営数値の分析は何のために行う?
経営分析の主な目的は、自社の経営状況をあらゆる角度から客観的に把握し、経営方針の策定や見直しに生かすことです。
黒字倒産もありえるため、単に黒字だからと安心できるわけでありません。
見えないリスクに気づいて経営状況の悪化を防ぐためには、経営状況や資金繰りの現状、課題展を洗い出し、経営分析によって自社の経営状況を可視化する必要があります。
経営者の役割は健全かつ安定した経営状況を維持し、ひいては業績向上によって企業を成長・発展へと導くことです。
自社の経営状況を判断しないことには必要な判断も下せません。
また、判断のタイミングを逃したり、経営悪化のサインを見逃したりしてしまって倒産に陥ることも大いに考えられます。
リスクや悪い状況を早期に発見し、先手を打った対策を講じて良好な経営状況を保つためには経営分析が重要です。
経営数値の分析項目には何がある?
経営分析は、大きく分けて「収益性分析」「安全性分析」「生産性分析」「成長性分析」の4つがあります。
収益性分析
企業が稼ぐ力を客観的に測る分析手法だ。利益額または利益率で判断されるほか、利益と資本の相関関係も測定される。収益性分析には、資本利益率分析や利益増減分析、損益分岐点分析などがあります。
安全性分析
企業における安全性を分析する方法です。
企業における安全性とは、財政基盤の健全性のこと。安全性の低い企業は、債務弁済能力に不安があり倒産のリスクが高いといえます。
安全性分析には、短期財務安全性分析や長期財務安全性分析、キャッシュ・フロー分析などがあります。
生産性分析
企業の生産性を分析するものです。
生産性分析を行うことで生産量や生産額などの産出量に対し経営資源が効率的に使われているかを判断できます。
生産性分析には、付加価値生産性分析や付加価値分配率分析などがあります。
成長性分析
企業の成長率や将来の成長の可能性を測る指標です。
自社の成長性だけにフォーカスするのではなく参入市場全体の成長率と比較することも重要です。
成長性分析には、成長率分析や成長要因分析などがあります。
経営数値の分析を行うメリットとは?
経営分析は、企業が成長するうえで欠かせないプロセスです。
経営分析では、主に以下のようなメリットが得られます。
- 経営状況を客観視できる
- 自社の強み・弱みが洗い出せる
- 経営計画の策定・見直しに活用できる
- 投資の判断材料になる
経営状況を客観視できる
利益が出ていて黒字でも、支払いに必要な資金がなく倒産する可能性もあるため、経営状況を主観的に判断するのは高リスクでしょう。
単に売上がある、利益が出ているだけでは、経営状況が必ずしも良好とは判断できません。なぜなら、利益は一時的なものであったり、売上が高くてもコストがかかりすぎて利益が少なかったりするなど、実情は体感や目の前の売上だけではわからないからです。
経営分析では決算書や財務諸表など定量的な情報から分析するため、経営状況が客観視できます。数字という確固たる事実のもと、自社の経営状況を正しく把握することが可能です。
自社の強み・弱みが洗い出せる
経営分析では、自社の強みや弱みも客観的に判断できます。売上高や利益を明確にすると強みのある事業がわかるからです。
一方、売上に問題はないが利益率が低い事業があれば経営における弱みであり改善余地があるとわかるでしょう。
また、確固たる事実である数字から分析すると、潜在的な課題が見つかる場合も多いです。経営者はこうした課題にいち早く気づき、経営悪化に陥らないため早期に対策を講じたり、必要な意思決定を下すことが求められます。
経営計画の策定・見直しに活用できる
経営分析によって明らかになった客観的なデータは、経営方針の策定や見直しに役立ちます。
経営方針は組織全体が従う重要な指標です。
その内容に納得感が得られないと組織で一体的に経営が進められなくなってしまうでしょう。
経営分析の結果は客観的なデータとなるため、経営方針の内容に納得感を持たせられやすく、組織が一体的に動くための理由としても役立ちます。
投資の判断材料になる
経営分析の結果は社内だけでなく、社外でも活用されます。
その代表例が、金融機関や投資家からの資金調達です。
金融機関や投資家は、資金が回収できる見込みのあるリスクの低い企業へと投資します。よってすべての企業が必ずしも融資を受けられるとは限りません。
そこで、経営分析で経営状況が客観的に提示でき、かつ経営リスクが低いことがアピールできれば投資面でも有利になるのです。
自社の経営状況を把握し、弱みの改善を進めていけば、資金調達が受けやすくなる状態を作っていけます。
経営分析のポイント
経営分析を正しくかつスムーズに行うためのポイントを3つお伝えします。
- 正しいデータを利用する
- 適切な指標・分析方法を用いる
- ツールを活用して分析を効率化する
正しいデータを利用する
どれだけ分析方法が正しくても、数値に誤りがあれば正確な分析はできません。財務諸表をはじめ、データの管理・入力に誤りがないよう常日頃から徹底することがポイントです。
企業規模が大きくなるほど扱うデータ量も膨大かつ複雑になるため、経営分析することを前提にデータを活用しやすいようまとめておくことと良いでしょう。
適切な指標・分析方法を用いる
経営分析にはさまざまな分析方法・指標がありますが、状況や分析目的、感じている課題に合わせて、適切な指標・分析方法を用いることがポイントです。
闇雲に分析しているだけでは必要なデータが抽出できないため、かならず分析の目的を明確にしてから取り組みましょう。
ツールを活用して分析を効率化する
手作業での経営分析は非効率であり、人的ミスも起こり得ます。
分析結果によっては早期に経営改善や経営方針の見直しが必要となる場合もあるため、早期に対策、意思決定を下すためにも効率的な分析が重要です。
ツールを使えばデータを自動的に収集・集計してくれるため、効率的かつ正確な経営分析が行えるようになります。
翔彩サポートの経営数値分析を活用して、経営を更に飛躍させろ
翔彩サポートの経営数値分析は、上記のような一般的な分析とは異なります。
それは、売上だけに着目した業種特化の経営数値分析を行うということです。
どの業種であれ、売上を構成する要素は1つではありません。
単価や来客数、新規、リピートなどさまざまな要素が関わってきます。
それを細かく分析することで、改善の糸口を見つけ出し、売上UPのために今注力しないといけない場所がどこなのかを明確にして取り組みを実行していきます。
闇雲に対策を打つよりもはるかに効果的な結果をもたらすことは言うまでもありません。
まとめ
経営者の中には、数値が苦手という方が多くいらっしゃいます。
得意になることに越したことはありませんが、餅は餅屋です。
時間は有限です。特に、個人事業主や現場にでて売上を上げている経営者であれば、自分の時間をどこに割くべきなのかを考えてください。
自分が専門とすることに時間をかける方がスピード感を持って前進でき道を探しましょう。
自社の経営数値分析をしてみたい、売上UPを狙いたいという方は、ぜひ翔彩サポートまでご相談ください。
監修者情報

経営コンサルタント 翔彩サポート 代表 広瀬祐樹
【経営分析×経営アドバイス×財務管理】による永続的に繁栄する経営体制を支援。
経営について悩んでいることがあれば、どんなことでも構いません。お気軽にご相談ください。