顧客満足度の向上のための取組

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顧客満足度の向上のための取組

皆さんこんにちは 長崎県佐世保市にある経営コンサルティング会社 翔彩サポートです。

今回は「顧客満足度の向上のための取組」について解説します。

ビジネス上では、新規集客も大切ですが、既存顧客が離れないように自社の魅力を実感して頂く必要があります。

コロナ禍の影響で顧客のライフスタイルや購買行動が変化した今、改めて注目されている「CS(顧客満足度)」

CSは新規顧客のリピーター化や、リピーターの追加購入など企業の売上にも深く関係しています。長期的に利益向上をはかる上で、CS向上はとても重要です。

「CSを向上させる具体的な取り組みや企業事例を知りたい」
「自社CSの現状を把握して、対策を知って改善に役立てたい」
このように考える人もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、以下の流れでCS向上の重要性や具体的な取り組みを解説します。

CS(顧客満足度)を向上させる取り組みの重要性

企業が成長する上で、顧客からの支持は必要不可欠です。その過程で大切な指針となるのが、CS(顧客満足度)です。

ここでは、以下の2点からCS向上の重要性を説明します。

  • CSの重要性
  • CSが重要視されている背景


特にCSが重要視されている背景は、今のビジネスシーンを理解するためにも押さえておきたいポイントです。それでは、ひとつずつ詳しくみていきましょう。

そもそもCS(顧客満足度)とは?

CS(顧客満足度)は「Customer Satisfaction(カスタマーサティスファクション」の略で、顧客が企業に対してどのくらい満足しているかを数値化したものです。

顧客が企業に対して満足するのは「商品購入前に抱いていた期待値を、商品の魅力やサービスが上回ったとき」ではないでしょうか。言い換えればCSは、顧客の期待にどの程度応えられているかを表す数値ともいえます。

CSの現状把握に使われる方法は、以下の3つが一般的でしょう。

アンケート調査
クレーム記録
SNSなどの口コミ

CSが重要視されている背景

CSが重要視されるようになった最大の要因に、企業間競争の激化があげられます。

インターネットやSNSの普及により、競合範囲が日本国内から世界へと広がりました。また小売業だけをやっていた企業が飲食や福祉業も同時に経営するような、多角経営をする企業も増えています。

このように企業間競争が激しくなりサービスの品質に差が生まれにくくなったことで、選ばれる企業になるための差別化が必要になりました。

またネットやSNSの普及により、

  • 商品やサービスのリアルな口コミが確認できる
  • SNSのライブ機能を使って商品を販売できる

などより近い距離で顧客と接点が持てるようになりました。

顧客と直接つながる時代だからこそ、口コミや商品の品質、企業の対応がよくないと悪い評判が一気に広がるリスクも。だからこそ、CS向上の取り組みを強化する企業が増えています。

顧客ニーズの理解と個別対応

顧客が求めるものを正確に理解し、そのニーズに合ったサービスや製品を提供することが重要です。顧客とのコミュニケーションを通じて、顧客の声に耳を傾け、フィードバックを受け入れることが必要です。また、顧客ごとに異なるニーズに対応するために、個別化されたサービスや製品を提供することも重要です。

品質と信頼性の向上

顧客は、高品質な製品やサービスを提供する企業に対して信頼を抱きます。品質管理プロセスの改善や製品の品質向上に努めることで、顧客の信頼を獲得し、満足度を向上させることができます。

顧客サポートの強化

顧客が問題や疑問を抱えた際に、迅速かつ適切に対応することが重要です。優れた顧客サポート体制を構築し、顧客がスムーズに問題を解決できるようにすることで、顧客満足度を高めることができます。

エンゲージメントと関係構築

顧客との長期的な関係を築くために、顧客とのエンゲージメントを促進することが重要です。顧客に対して定期的にコンタクトを取り、価値ある情報や特典を提供することで、顧客との信頼関係を深めることができます。

フィードバックの活用と改善

顧客からのフィードバックを積極的に収集し、それを製品やサービスの改善に活用することが重要です。顧客の声に真摯に耳を傾け、問題点や改善の余地がある部分を改善することで、顧客満足度を向上させることができます。

コミュニケーションの改善

顧客とのコミュニケーションを強化することで、顧客との関係を深め、信頼を築くことができます。定期的なコミュニケーションチャネルの設定や、適切な情報提供によって、顧客とのコミュニケーションを改善しましょう。

顧客体験の向上

製品やサービスを提供する際の顧客の体験を改善することは、顧客満足度を向上させるために重要です。顧客が利便性や快適さを感じるように、サービス提供プロセスや接触ポイントを改善しましょう。

顧客満足度調査の実施

定期的な顧客満足度調査を実施し、顧客の満足度レベルを定量的に評価しましょう。調査結果を分析し、改善のための施策を策定することで、持続的な顧客満足度の向上を図ることができます。

競合他社との比較と学習

顧客満足度を向上させるためには、競合他社の取り組みやベストプラクティスを常に把握し、学び続けることが重要です。競合分析を通じて、自社の強みや改善点を明確にしましょう。

企業のグローバル化や多角経営の増加に伴い企業間の競争が激化し、類似した製品・サービスがあふれる時代となりました。もともと小売業を行なっていた企業が、EC事業や飲食事業などに参戦するといったケースも少なくありません。もはや、製品・サービスの質や価格だけでは差別化が難しくなっており、ますます顧客満足度につながる付加価値が重要になっています。

組織全体の顧客志向の浸透

顧客満足度の向上は全社員の共通の目標であるべきです。組織全体で顧客志向の意識を高め、顧客満足度向上に向けた取り組みを推進しましょう。

顧客満足度を向上させる取り組みによる効果

顧客満足度を向上させる取り組みにより、主に以下の3つの効果があるとされています。

  • 新規顧客の獲得
  • リピート率の向上
  • LTVの向上


ここからは、それぞれについて解説します。

新規顧客獲得につながる

購入した商品やサービスが気に入り、自身のSNSで口コミを発信する人が増えています。顧客満足度が向上するとポジティブな口コミが増え、それを見た消費者にも「買ってみたい」「使ってみたい」などの心理が生まれやすくなります。

特に、X (旧Twitter)などの拡散力の強いSNSで口コミが広まると、新規顧客獲得につながるという効果も。多くの広告宣伝費を使わずとも、顧客満足度を向上させることで新たな顧客を獲得するチャンスが広がるでしょう。

リピート率が向上する

商品・サービスを購入した顧客の満足度が高いと、リピート率の向上にもつながります。リピーターが増えることで「人気企業」「売れている企業」といったブランドイメージも定着しやすく、収益の安定化にも期待できます。

また、新規顧客を獲得するには既存顧客を維持する5倍のコストがかかるという「1:5の法則」からもわかるように、顧客のリピート率を高めることはとても重要です。さらに、継続的に顧客満足度を高めることで、ロイヤルカスタマーの創出につながるといった側面もあります。

LTVが向上する

「LTV(Life Time Value)」とは、ある顧客が生涯にわたり企業にどれくらいの利益をもたらしてくれるかを表す指標です。サブスクリプションなどの継続がカギとなるビジネスモデルが増えているなか、多くの企業がLTVの向上に努めています。

顧客満足度の向上により企業ブランドのファンが増えると、結果としてLTVの向上にもつながるでしょう。ビジネスの効率化や継続的な成長にはLTVの向上が欠かせないため、顧客満足度は特に重要な指標といえます。

まとめ

これらの取組を実施するためには、組織全体で顧客満足度向上に向けた取り組みを推進することが重要です。経営者やリーダーは、顧客満足度の重要性を理解し、それを実現するための戦略を策定し、従業員全体を巻き込んで取り組むことが求められます。結果として、顧客満足度の向上が企業の競争力を高め、持続的な成長を実現するための重要な要素となります。

上記の内容以外にもご不明な点等ございましたら、翔彩サポートまでお気軽にご相談ください。

監修者情報

経営コンサルタント         翔彩サポート 代表 広瀬祐樹

【経営分析×経営アドバイス×財務管理】による永続的に繁栄する経営体制を支援。

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